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アクリテック製「電解バリ取り装置」のデモ機運用をタイで開始
二次バリがなく、公差穴のバリ取りに適した電解バリ取り技術とは?
11/12/2025
四十住 毅博のアバター画像
四十住 毅博Factory Director

電解バリ取り 二次バリ防止 公差穴 タイ アクリテック


電解バリ取りとは、交差穴の“工具では除去が難しい微細バリを短時間で取り除く”技術です。電解液に電気を流し、約20秒で加工が進む方式で、鉄・ステンレス・アルミに対応します。取り残しなく確実にバリを除去できる点に強みを持ち、小型部品から大型部品まで幅広いワークに適用可能です。
さらに、材質や要件に合わせて治具と設備仕様を最適化するカスタマイズ性を備え、量産現場での再現性を高める加工方法として注目度が高まっています。

今回、この電解方式を搭載したアクリテックの電解バリ取り装置がアジアメンテナンス(AMA)に導入され、サンプルテストからアフターメンテナンスまでタイ国内で一貫対応できる体制が整いました。
タイ製造業にとって、工程改善や省人化に向けた新たな選択肢が生まれる局面となっています。


電解加工・放電加工の独自技術とノウハウを有する「アクリテック」

アクリテックは、電解加工・放電加工を長年手がけてきた日本のメーカーです。複雑形状部品向けの電解除去技術で評価を得ており、安定した再現性と高い加工精度に定評のある企業として知られています。
同社の電解バリ取り装置は、電解液・電源制御・治具設計を一体で最適化し、量産ラインへの適応性を高めている点が強みです。難加工部品のバリ取りにおける実績も豊富で、自動車部品・重機・船舶エンジン・半導体といった精度要求の高い分野で導入実績を持ち、難加工部品への対応力を強みに事業を展開しています。


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“電解”バリ取りとは何か?

Q. 電解バリ取りとは?
A. 金属に電流を流し、電気化学反応によって“バリのみをピンポイントで分解する”加工方式です。工具で削る手法と異なり、複雑形状や極小の交差穴、複数個所を同時に均一に反応が届く点に特徴があります。

Q. どんなバリに向いている?
A. 切削加工品の微バリ、内部の交差穴、深穴など、手作業や工具が届かない箇所に真価を発揮する方式です。

Q. 二次バリは本当に出ない?
A. 電気化学的に分解除去するため、構造上二次バリが発生しない点が大きな利点です。仕上がりの均一化と検査工程の通過率向上につながるプロセスです。


アクリテックの“電解”バリ取り機は何が違う?


■ 交差穴のバリ取りに強い構造
アクリテックの装置は“微細な金属突起だけを選択的に分解する”方式を採用しています。交差穴といった難処理箇所で高い除去性能を発揮する設計で、治具と加工電流条件を組み合わせることで、繰り返し処理しても品質が揺らがない安定性を生みます。

■ 二次バリを発生させない仕組み
切削工具やブラシを使うバリ取りでは、取り残しや除去時のカエリで“二次バリ”が課題となります。一方、電解方式は“電気分解によってバリ自体を分解する”プロセスのため、構造的に二次バリが起きない点が大きなメリットです。バリ取り工程や検査工程の負荷が減り、検査不良の発生率低下に寄与します。

■ 工程短縮と人依存の解消
手作業バリ取りは担当者の技量差による品質のばらつきが避けにくい工程でした。電解方式は条件設定によって仕上がりを再現でき、人依存を排したプロセス構築が可能です。処理が数秒で完了するケースもあり、量産ラインへの組み込みがしやすい点も評価されています。


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▲電解バリ取りによる加工面前後


アジアメンテナンスがタイにデモ機を設置した背景

アジアメンテナンスは、商社IDAKAのグループ企業として、機械設備のメンテナンス・オーバーホールを専門とするエンジニア会社です。
タイ国内の製造企業から「より精度の高いバリ取りを試したい」「バリ残り問題を改善したい」「省人・省力化を検討したい」といった相談が増えたことを受け、アクリテック製電解バリ取り装置を自社施設に導入しました。


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▲AMAに設置された電解バリ取り装置のテスト機


サンプルテスト・導入支援・メンテナンスまでをワンストップで提供できる体制を整え、現地ユーザーの負担を軽減する仕組みを構築しています。


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タイ国内でアクリテック社の電解バリ取り装置の実機を保有しているのは、アジアメンテナンス(AMA)だけです。タイ国内で実機検証が可能となったことで、導入検討のハードルが大きく下がる環境が整いました。アフターメンテナンスもAMAでサポートしておりますので、タイでも安心して導入いただけます。



▲左から、アクリテック木下氏・大島氏


株式会社アクリテック
大島 昭彦 Akihiko Ohshima
工作機器統括部 部長

木下 裕介 Yusuke Kinoshita
工作機器統括部 営業・業務グループ 係長


電解バリ取りのテスト加工にご興味をお持ちの方、導入をご検討中の方は、ぜひお気軽にアジアメンテナンスまでお問い合わせください。

JP
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