非接触三次元測定(3Dスキャン)による三次元形状評価と三次元モデリングビジネス
12/10/2017
清野 浩
マネージングディレクター
弊社は2009年にバンコク市内に設立され今年で8年目となります。
設立当初から非接触三次元測定機器や三次元検査サービスをお客様にご提供して参りました。
具体的なサービスとしましては製品や金型をレーザーやカメラで非接触三次元測定して三次元形状データを取得(3Dスキャン)、三次元CADモデルと比較照合することによる三次元形状評価レポート、3Dスキャンデータから3D CADフォーマットでのモデル作成(リバースモデリング)などです。
非接触三次元測定機器にはさまざまな方式や性能のものがありますが私たちは精度として20μ~30μ(0.02mm~0.03mm)のセグメントにフォーカスしてきており、この精度は一般的に樹脂製品では少々オーバースペック、逆に加工面の測定には精度不足のところがあり、測定対象としてはクランクケース、シリンダヘッド等のエンジンまわり、ホイールなど鋳造品の素材検査のご依頼が多く、お客様は鋳造業様が多くなりました。
特にタイでは2輪OEMで非接触三次元測定導入にご感心が高かった時期でもありましたので、三次元測定機(CMM)にレーザープローブを取り付ける方式で日系メーカ様中心にご導入を頂き、その後サプライヤ様からお声がけを頂くようになりました。
現在の非接触三次元測定機器ではスキャナを手で持って動かすようなハンディタイプのものでも驚くぐらい精度が出ますので測定機器の選択肢は多いです。弊社では特定の機器の販売代理店というわけではなく、さまざまなタイプの非接触三次元測定機器をご導入サポートしておりますので、お客様と相談しながらご用途に合った機器についてお話しております。
また機器の販売だけでなく、ケースバイケースで測定サービスを実施しております。これまで検査や評価できていなかった箇所を相談しながら、まずは三次元形状評価レポートを活用してみて、その色分けされたレポートにより部門のスタッフからマネージャまで誤解なく問題をすぐに共有ができる、あるいは色の分布から問題の原因が特定しやくすなり修正までの時間が短縮されるといった効果を充分に把握してからご導入の検討をはじめるのが良いと思います。
図:三次元形状評価レポート。3Dスキャンデータと3DCADデータを3D上に重ねて色分けして表示。黄色や赤は3DCADデータよりも膨らむ変形があるか厚い箇所、青は凹んでいるもしくは薄い箇所を表している。