超音波をより身近に!本多電子の超音波製品ラインアップ
29/11/2017
市原 貢 (MITSUGU ICHIHARA)
所長
私ども本多電子は1960年に愛知県豊橋市で設立しました。
そしてタイ、バンコクに2013年7月に駐在員事務所を開設しました。
私たち本多電子が長年培ってきた超音波の要素技術を駆使し、さまざまな分野で活用しています。
超音波を使った製品で皆さんが思い浮かべるのは魚群探知機なのではないでしょうか。
当社も世界初のポータブル魚群探知機の開発からスタートした会社です。魚群探知機からスタートし、医療分野・産業分野へと業種の垣根を越えて、超音波技術の発展に寄与してきました。
自動車産業や電子機器をはじめとした製造業関連企業が集まるタイでは、超音波洗浄機や超音波計測器などの産業用製品を多く取り扱っています。
超音波洗浄について
超音波洗浄は、水や溶剤を超音波により振動させ、非洗浄物(ワーク)に付着した汚れなどを洗浄する技術です。メガネ店の店頭に設置してあるメガネ洗浄機をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
現在、産業用超音波洗浄機は、機械部品の金型、工具等の切削油、切削粉・切粉(キリコ)、研磨粉(バフ 粉)や離型剤の除去、メッキの前の脱脂洗浄、鉛フリーのプリント基板のフラックスの除去や半導体部品の洗浄など、幅広い用途で利用され、製品の品質向上に大きく貢献しています。
その中からいくつか紹介させていただきます。
WDXシリーズは、世界初となるワークへのダメージが低減できる高効率超音波洗浄機です。
トータル出力パワーが一定のまま、同一振動子から2周波を同時に発振する、ダイナミックモジュレーション(DM)方法を採用。2周波の周波数成分比率をコントロールし、ソフトな洗浄からハードな洗浄まで、用途に合わせ最適な洗浄力を提供するシリーズです。
また、半導体、HDD業界に最適なサブミクロン高周波超音波洗浄機W-357シリーズもございます。
超音波カッター、超音波溶着
超音波を用いた製品は洗浄機だけではありません。超音波の振動エネルギーを媒体に伝播させ、動力的な応用に利用するもので、強力超音波とも呼ばれます。
超音波カッターは、刃先に超音波振動を与えることにより、ワークと刃の摩擦係数を低減。カッターやナイフなどで切断するよりも、より軽い力で切ることが可能です。
基板のパターンカット、樹脂成形品のバリ取り、ゲートカットなどに利用されています。
超音波ウェルダー(溶着)は、超音波振動で被溶着物の接合箇所に摩擦熱を発生させ溶着する仕組みです。電源を入れてすぐ利用可能で、熱を使用しないので安全面にも優れています。また、金属針や接着剤などは不使用のため、異物が混入する心配がなく、食品パックなどに利用されています。
タイ最大の展示会METALEX2017へ出展
先日開催された産業用製品の見本市「METALEX2017」では、本多電子単体として2回目の出展参加でした。
超音波製品を展示(洗浄機、カッター、溶着機、計測器)し、ご来場されたお客様のお悩みや困りごとを直にお聞きしていました。展示機をもちいたテストを通じ、問題解決の一助になれたのではないかと信じております。
今後も当社の超音波技術を駆使した製品を、より多くの方にご愛用いただけますよう精進してまいります。