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コンサルタントが教えるタイビジネスのコツ vol.08
19/08/2020
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㈱日本能率協会 コンサルティング 角田 賢司

自動化・機械化により物流拠点の能力を飛躍的に高める(前編)

今回は「物流倉庫の能力向上」の実際について、事例をお話ししたいと思います。


倉庫現場の実際は「手作業」だった

某タイ企業(以降X社とする)の経営者から「倉庫の出荷能力を向上させたい」という相談を受け、X社の倉庫を訪問したところ、その実態に驚かされた。40度を超える気温の中、上半身裸のミャンマー人が50kgの製品袋を担ぎ、汗をびっしょりかきながら高さ3~4mほどの袋の山へ登り、製品袋を積み上げていく。保管場所でのピッキングから出荷場所での積み込み作業まで、非常に暑い環境下で、50kgの袋が人の手で扱われていた。
 建屋から外に出ると、構内にはたくさんのトラックが待機しており、ドライバーは手持無沙汰。タイ人管理者も慌てる様子はなくのんびりと現場をうろついている。このような倉庫で出荷能力を向上させることは、相当な覚悟がいると思ったものである。


課題の洗い出しは、ゼロベースから

能力向上の目標は「現状の1.5倍」であり、設備投資も含めて検討する必要があった。以前からX社では設備の導入を検討していたが、複数のベンダーと話をするも、どこから手を付けたら良いのかが分からない状態だった。そのため、支援の最初に行なったことは「出荷に至るプロセスを総点検し、能力向上の課題を明確にすること」であった。


改革の方向性の定め方

出荷能力を向上させるため、全てのプロセスにおいて目標と現状のギャップを把握し、改善・改革の方向性を定めていく。例えば、欠品や過剰在庫を抑制するための保有方針や保管方法、トラックの入り時間と向かう先に応じたタイムリーで効率的なピッキングのための作業指示、積み込み(ローディング)等についてだ。


改革プランの策定。「自動化は手段」

前後の流れを考慮し、一連のプロセスとして設計しなければ、情報やモノの流れがスムーズにならないことが問題となってくる。そのため、相互の関係を考慮しつつ、それぞれのプロセスの改革方法を描いていった。またその中で、最新の物流設備の動向を勘案し、合理的な設備投資の意思決定も含め、改革プランを策定した。

<次回に続く>



※JMACでは、様々なモデルやフレームワークを使い、異文化ギャップの問題を解決します。


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