
2026年1月、JQA Calibration Vietnam Co., Ltd.(JQACV)は、ベトナム・ハノイにて製造業向け「計測管理・校正・品質保証」をテーマとした実践型セミナーを開催した。
日系企業を中心に約130名が参加し、計測器校正、計測教育、測定管理、不確かさ評価、ISO/IEC 17025運用への高い関心が示された。
本セミナーでは、製造現場で即実践できる計測管理の基礎から、計測器校正の意義、不確かさの考え方、ガードバンド設定、ISO/IEC 17025の活用までを体系的に解説した。

ベトナムは自動車部品や電子機器部品のグローバル製造拠点として急成長している。一方で、高精度化が進む中、計測管理体制や人材育成の整備が十分に追いついていない現状がある。参加企業からは次のような課題の声が挙げられた。
▲ 計測担当者の体系的教育が不足している
▲ 測定の目的が現場で十分理解されていない
▲ 測定の不確かさの概念が浸透していない
▲ 校正証明書の読み方・活用方法が分からない
▲ ISO/IEC 17025への理解が進んでいない
これらは品質事故や過剰品質、コスト増加の要因となり得る重要課題といえる。
セミナー前半では、まず「なぜ測定を行うのか」という基本に立ち返り、測定業務の意義を解説。多くの現場では、測定が形式的に行われがちだが、測定は品質を守るための意思決定ツールであることを強調している。
実例として、寸法測定の省略により顧客ライン停止や緊急選別費用が発生した事例を紹介し、測定回数や精度は総合損失が最小となる点を狙って設計されていることを示した。
さらに、計測誤差は工程ばらつきとともに品質損失に直結することを数式と損失関数を用いて説明。計測誤差は「ミス」ではなく、計測に本質的に含まれるものであり、管理対象であることを強調した。

後半は校正管理、不確かさ、管理基準、ISO/IEC 17025の実務運用に焦点を当てた。
主な内容は以下の通りだ。
• 測定の不確かさの基本概念
• 管理基準・ガードバンドの考え方
• ISO/IEC 17025に基づく校正管理
• 国際取引における校正証明書の役割
不確かさを考慮しない判定は、消費者リスクまたは生産者リスクを高める可能性がある。
適切なガードバンド設定は、品質とコストの最適化に直結する。ISO/IEC 17025認定校正は、国際取引におけるワンストップテスティングを可能にし、重複試験の削減と市場投入の迅速化に貢献する制度である。
特に「校正はコストではなく、品質と信頼を守るための投資」というメッセージが参加者から広く共感と賛同を集めた。

セミナー後のアンケート結果では、多くの参加者から「計測担当者の力量向上」が最大の課題として挙げられた。
ベトナムでは生産規模の拡大に対して、品質管理や計測に関する教育が十分に行き届いていない現状があり、JQACVはこの課題に対応するため、セミナーだけでなく社内研修や個別トレーニングを通じて継続的な支援を行っている。
JQACVは、ベトナム・ハノイにおける計測管理・校正の拠点として、ISO/IEC 17025認定の校正サービスを提供している。BoA(ベトナム国家認定機関)からISO/IEC 17025に基づく校正機関として認定を受けており、信頼性の高い校正を現地で実施している。
JQACVは校正サービスに加えて、計測教育・現場改善トレーニング・カスタマイズ研修・ISO/IEC 17025導入支援・校正業務アウトソーシングなど、品質基盤強化のトータルソリューションを提供している。
ベトナムの製造業各社から高い評価を得ており、OA機器、自動車部品、医療機器など幅広い分野での導入実績を有する。(年間33,000件以上の校正実施実績)
また、各企業の要望に応じて講義内容をカスタマイズするオーダーメイドセミナーにも対応している。受講者向けには、オリジナルの受講証を発行しており、校正スタッフの技術力証明や二社監査などにも活用可能だ。

校正は単なるコストではなく、品質と信頼を守るための投資である。
JQACVは今後とも、計測管理支援と教育活動を通じて、ベトナム製造業の品質文化の定着と国際競争力強化に貢献していく方針だ。