高品質な精密加工を提供する協和NT(タイランド)は、2013年3月、協和工業株式会社(静岡県沼津市)と株式会社ナショナルツール(長野県茅野市)の合弁により設立されました。日本の切削加工の現場で50年以上にわたり培われてきたノウハウと、独自開発の特殊工具による高付加価値加工技術を融合し、高精度・短納期・コスト対応の三拍子が揃った製造拠点として、着実に成長を遂げています。
弊社の最大の強みは、協和工業が長年にわたり積み重ねてきたマシニング加工の技術力と、ナショナルツールの自社設計・製作による特殊ツーリングを活かしたNC旋盤加工のノウハウの掛け合わせにあります。この2社の強みがひとつの現場に結集することで、これまでにない柔軟性と対応力を備えた切削加工体制が実現されています。
【Kyowa NTの強み】
技術の再現性や現場力を支えるのは、人材育成と継続的な研修制度です。協和NTでは設立当初から、毎年約10名ずつタイ人スタッフを日本に派遣して研修を実施。12〜13年の実務経験を持つベテランスタッフも多く、日本で得た知識や対応力を自社内でさらに広める形で技術伝承が続いています。
現在はおよそ150名の加工スタッフが在籍し、日本のものづくりに遜色ない品質基盤をタイ現地で構築しています。経験豊富な日本人エンジニアも3名常駐しており、安心して問い合わせができる体制となっています。
工場設備もまた、同社の高い対応力を支える重要な柱です。
工場内では100台以上の工作機械が稼働しており、加工対象や求められる精度、量産体制などに応じて柔軟にアサインできるよう、あえてメーカーの異なる工作機械を幅広く導入しています。
■主要設備一覧
・CNC旋盤64台
・NC旋盤17台
・マシニングセンタ24台
・複数台の研削盤
これらの設備を駆使し、小型精密部品から大型部品まで対応可能。さらに、高精度と短納期を両立する生産管理体制により、タイ市場における信頼と実績を築いてきました。部品サイズや素材の多様性、複雑加工や難削材加工にも的確に対応できる体制を整えています。
このような生産体制を基盤としながら、協和NTでは自動車部品を中心としつつも、昨今はカメラやプリンターなどの精密機器向け部品の実績も増えてきています。また、タイで取引が可能な外資系企業や、タイ国内で営業・生産を一貫して完結できる日系企業からの受注も増加しています。
今後も協和NTは、「高精度」「短納期」の起業ビジョンのもと、更なる進化を続けていきます。