溶接材の販売と、ろう付に関するソリューションをタイで提供するナイス(タイランド)
29/10/2024
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木村 光伸Managing Director

ナイス(タイランド)は、自社で開発・製造したろう付用の溶接材料や関連製品を販売しています。
当社は単なる「材料屋」ではなく、お客様に満足いただけるソリューション提案と、タイ人エンジニアのろう付技術の底上げを目指しています。今回は、そのための当社の取り組みをご紹介します。




取り組み①
お客様の用途に応じたオリジナルのろう材を開発・製造

当社が主に開発・製造しているろう付用溶接関連材料は、ろう材とフラックスです。
ろう材は、「ろう付」の際に、接着剤的な役割をする金属材料です。アルミニウム、銅、銀などがあり、JIS規格では以下のように分類されています。

◾️ 銅ろう(Cu):鉄鋼材料、ステンレス鋼
◾️ 黄銅(Cu、Zn):鉄鋼材料、ニッケル、銅およびその合金
◾️銀ろう(Ag、Cu、Zn):アルミニウムおよびマグネシウム以外の金属材料
◾️りん銅ろう(Cu、P):銅およびその合金
◾️アルミニウムろう(Al、Si):アルミニウム合金(熱交換器)
◾️ニッケルろう(Ni、B、P):ステンレス鋼、耐熱合金(エンジン用EGR)
◾️金ろう(Au、Cu、Ni):高耐食性製品(宝飾品)
◾️バラジウムろう(Pb、Ag):耐熱性製品

これらのろう材は、特性と接合する金属への適正が異なります。さらに、ろう材は接合の気密性や強度にも影響を及ぼすため、確実なろう付のためには、正しいろう材を選択することが重要です。

しかし、実際には膨大な種類のろう付用の金属があり、JIS規格品だけでは十分に対応できないのが現状です。
そこで、当社はろう材のカスタマイズやオーダーメードを行なうことで、お客様の用途に最適な溶材の提供もしています。
万一不良品が出た場合は、当社が原因を究明し最後まで責任を持って対応しますので、安心してお任せください。


取り組み②
ろう付の不良率低下を目的とした講習会

2つ目の取り組みは「ろう付講習会」の開催です。
ろう付は、金属接合の一般的な技法です。難易度が高くないろう付でも、タイでは不良の発生率が高いように感じています。その理由として、作業員が十分な指導を受けないままで作業を行なっていることが考えられます。
この現状を改善するために、当社はお客様のエンジニアスタッフを対象とした講習会を開催しています。

主な講習内容
◾️溶融溶接とろう付の違い
◾️ろう付の定義
◾️ろう付方法の分類
◾️ろう付時に起こる現象(液体の濡れ、毛細管現象)
◾️ろう材の流れる仕組み(金属の還元について)
◾️炎ろう付
◾️ろう材の種類
◾️フラックスの選定
◾️欠陥事例

ろう付の基本や仕組みを改めて理解することは、不良率の低下につながります。現場に携わるエンジニアの意識向上にも役立つと、お客様から好評をいただいています。

▲講習会の資料(一部)

ナイス株式会社は、日本で溶接・接合のプロフェッショナルとして70年以上の歴史があります。当社は、その技術とノウハウを基に、ろう付に関する最適なソリューションをタイで提供します。


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