【導入事例】Thai Asahi DensoのIndustry 4.0への取り組みを支えるITインフラ整備|Thai NS Solution|ITシステム・インフラ・サイバーセキュリティ
ニュース 【導入事例】Thai Asahi Densoの成長を支えるITインフラ戦略 ― Thai NS Solutionと挑むIndustry 4.0 27/10/2026
SAMURAI ASIA Editorial Department
製造業の成長を支えるのは、製品の多様化だけではない。日々の事業活動を支えるシステムや、それを支えるインフラの整備も重要な要素である。
本記事では、Thai Asahi Denso(以下、TAD)の約30年にわたる成長の歩みと、事業拡大に伴って顕在化した社内ITシステムの課題を紹介する。また、将来の事業成長を見据えた技術基盤の整備において、Thai NS Solutionが果たす役割についても取り上げる。
▲ 左から、TADのJittpong氏、小出氏、Siriporn氏
従業員20名から約300名へ
Thai Asahi Densoが歩んできた約30年の成長
Thai Asahi Denso(以下、TAD)は、1997年にタイで設立された。主に二輪車向けのスイッチ、キー、フューエルタンクキャップなどの電子部品・関連部品の製造および販売を手がけており、主な顧客は日本や欧州の二輪車メーカーである。
▲ TADの製品例(左から、メインスイッチ、ハンドルスイッチ、チルトスイッチ)
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設立当初、TADの従業員数はわずか20名だったが、約30年にわたって事業を拡大し、現在では約300名の従業員を擁するまでに成長した。この歩みは、事業規模の拡大に加え、製品ラインアップの多様化と自動車・二輪車メーカーをはじめとする顧客からの信頼を示している。
「生産を開始した当初は、日本の親会社が作成した図面を基に製品を製造していました。しかし、事業の成長に伴い、設計・製品開発の能力を高めてきました。現在では、タイ拠点独自の図面を作成し、顧客のニーズに直接応えられるようになっています」(小出氏/President)
製品開発の面では、日本、タイ、インドの3拠点に研究開発(R&D)体制を構築している。各拠点が連携し、新製品の共同開発や設計に取り組むことで、製造業界のニーズに継続的に対応している。また、R&D部門を持つ上記3拠点に加え、台湾、インドネシア、ベトナムにも拠点を展開している。
さらに、TADは二輪車向け製品だけでなく、船舶、農業用エンジン、トラクター向け部品など、さまざまな用途の製品も手がけている。こうした幅広い製品展開からは、多様な分野に対応する技術力と、継続的な製品開発への取り組みがうかがえる。
事業の成長に伴い、Industry 4.0に向けたIT基盤整備が課題に TADの成長は、従業員数や製品ラインアップの拡大にとどまらない。事業の成長とともに、社内業務にもテクノロジーを活用する取り組みが進められている。
Industry 4.0への対応に向け、TADではAutomation、IoT、AI、Machine Learningなどの技術を活用し、部門間の連携や製造工程におけるデータの接続・収集・蓄積を進めている。さらに、蓄積したビッグデータを分析し、業務効率と生産性の向上につなげることを目指している。
こうした取り組みを進める中で、同社は既存のシステムやITインフラにおける課題にも直面した。具体的には、処理速度、データ保存容量、そして今後増加が見込まれるシステム利用への対応力などだ。これらの課題を解決し、事業の成長を支えるため、サーバーを含むITインフラの改善プロジェクトが始まった。
プロジェクトを効果的に進め、既存の課題を解消するために、TADは事業の変革と長期的な成長を幅広く支援できるテクノロジーパートナーを探した。選定にあたって重視した条件は、次のとおりだ。
・迅速なサービス対応
ITシステムは日々の業務や生産工程に直結するため、問題が発生した際に迅速に状況を確認し、対応できること。
・サービス提供会社の所在地
問題が発生した際、迅速に現場へアクセスし、必要なサポートを提供できること。
・費用の妥当性
導入・運用にかかる費用が適切であること。
・技術力と専門性
ITインフラの改善に必要な知識と技術を備えていること。
これらの条件を踏まえ、TADはITインフラの整備と将来の事業成長に向けた取り組みを支援するパートナーとして、Thai NS Solutionを選定した。
Thai NSは、既存の問題を解決するだけでなく、実際の業務におけるシステムの利用状況を把握し、将来的なニーズも見据えた提案を重視している。これにより、Industry 4.0への移行を支える、持続的なIT基盤の構築を目指している。
Thai NS SolutionとともにITインフラを強化し、Industry 4.0へ
BOIによる投資奨励認可も実現
Thai NSは、TADのITインフラの整備・改善を支援し、システムの処理能力向上や事業拡大への対応、将来の成長に向けた技術基盤の強化に取り組んでいる。
「TADが重視しているのは、サポート対応の迅速さです。Thai NSはラヨーン県にサポート拠点があるため、問題が発生した際にも迅速に対応してもらうことができ、事業運営への影響を抑えることにつながっています」(Siriporn氏/IT部門 Assistant Chief)
Thai NSは、TADの現在のニーズに応えるだけでなく、実際の業務内容や事業の成長方針を理解したうえで、長期的なニーズに適したITインフラを提案している。TADの事業拡大やIndustry 4.0への移行を見据え、将来的なシステム利用の増加にも対応できる環境づくりを支援している。
TADでは、Automationやデジタル技術を活用し、機械設備、ネットワーク、製造工程から得られるデータを連携させることで、Industry 4. 0への取り組みを進めている。さらに、AI、Machine Learning、Big Dataを活用し、データ分析を通じた生産工程の改善・高度化を目指している。
このプロジェクトは、タイ投資委員会(BOI)による投資奨励の対象となり、TADは奨励認可を受けた。これは、TADが技術への投資を進め、デジタル技術を活用した製造体制への移行を目指していることを示す取り組みの一つである。
BOIによる投資奨励認可は、TADがIndustry 4. 0に向けて取り組みを進めるうえで重要な節目となった。その一方で、サーバー、データストレージ、各種ITインフラは、こうしたプロジェクトを支える不可欠な基盤である。システムに関する相談から日常的な保守、トラブル発生時の迅速な対応までを担うパートナーの存在は、プロジェクトの推進と安定した生産活動を支える重要な要素となっている。
Industry 4.0を進める製造業におけるサイバー攻撃への備え TADでは、製造システム、機械設備、ネットワーク、デジタルシステムの連携が進むにつれ、サイバーセキュリティ対策の重要性も高まっている。
Industry 4.0への移行に伴い、システム間の接続が増える一方で、サイバー攻撃によるリスクも複雑化している。こうした状況を踏まえ、Thai NSはITインフラの管理とセキュリティ対策の強化を支援し、リスクの軽減と生産活動の継続性確保に取り組んでいる。
Thai NSによるサイバーセキュリティ強化の取り組み
ASSESS → DETECT → PROTECT → RESPOND → RECOVER
1. ASSESS(評価・調査):システムの状態を確認し、リスクを把握する
2. DETECT(検知):脅威や不審な活動を検知する
3. PROTECT(防御):適切な対策を講じ、脅威を防ぐ
4. RESPOND(対応):脅威発生時に対応し、影響を最小限に抑える
5. RECOVER(復旧):システムの復旧を図り、業務の再開を支援する
Thai NSは、ITインフラの状態確認や脅威の検知から、防御策の策定、インシデント発生時の対応、システムの復旧までを支援している。こうした取り組みは、セキュリティリスクを軽減し、生産工程への影響を最小限に抑えることを目的としている。
今後の取り組みについて、TADのExecutive Vice PresidentであるJittpong氏は、次のように述べている。
「技術の発展に対応するためには、AI、Software、Network、Server、Data Infrastructureなど、さまざまな分野で継続的に技術を進化させていく必要があると考えています。各部門の業務改善にAIを活用するとともに、製造工程から得られるデータ量の増加にも対応できる環境を整えていきたいと考えています。また、Cybersecurity対策にも引き続き注力していきます」
現代の製造業を支えているのは、目に見える機械設備や製品だけではない。IoT、ネットワーク、サーバー、各種データなど、普段は目に触れにくいシステムも、生産活動の継続性と効率性を支える重要な役割を担っている。
Thai NSのように、こうしたITインフラの整備・管理・改善を支援するテクノロジーパートナーの存在は、TADがシステム面の課題に対応しながら、本来の強みである製造工程や製品の開発に注力するための基盤となる。
▲ 左から、Thai NSのThanyalak氏、TADのJittpong氏、小出氏、Siriporn氏
【取材協力】THAI ASAHI DENSO CO., LTD
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