発電・化学プラントなどの機械設備に関する製品を工作機械で製作・加工!
▲工場の制作エリアに設置された、5面加工門形マシニングセンタ『MCR-A5CII』
本社・株式会社東京エネシス(東京都中央区)は、1947年に『東京電氣工務所』として設立。第二次世界大戦後の復興から今日まで、70年以上も電力事業の建設工事や保守工事を中心にエネルギー設備関連工事に携わり、日本の発展に貢献しています。
新興著しいタイ国の発展を担うべく同社のタイ拠点Tokyo Enesys (Thailand) Co., Ltd. は2020年に設立されました。同社は、バンコク市内から車で1時間ほどの距離にある、チャチューンサオ県バーンパコン郡にあります。
同社は、オークマ製の様々な加工機等を用いて、大型機器・スキッド製品・環境設備機器といったプラント及び産業設備の機器製造を行っています。
▲全長約300mの製作エリア
オークマの製品について、Tokyo Enesys (Thailand) Co., Ltd. のManaging Director 太田 智久氏(おおた ともひさ)(以下太田MD)に話を伺いました。
「オークマさんは、5面加工機、マシニングセンタ、複合加工機などの工作機械を扱っていますが、長年の実績と信頼性があり、工作機械自体の品質・加工精度が非常によいとの評判を聞いていました」
▲Tokyo Enesys (Thailand) Co.,Ltd.の太田MD
「当社工場でオークマの工作機械を導入する決断をした大きな要因は、タイに拠点があり、アフターサービスが充実している点。また、タイ人に教育ができる施設がある点です」
当社は、バンコクオフィスで定期的にNCトレーニングを開催しており、またお客様の機械納入後に、加工・操作のエキスパートが実機を用いた操作トレーニングを行ないます。トレーニングを通じてお客様に加工、操作、機能に関して丁寧に説明することで不明点を解消します。
「機械の操作方法については、丁寧に指導してくださり大変満足しています。サポート体制についても、オークマさんは日本人だけでなく優秀なタイ人技術スタッフがおり、対応に満足しています」
トレーニングを受講頂いた工場長ウィラポーン氏は、次のように評価しています。
▲Tokyo Enesys (Thailand) Co., Ltd. 工場長 ウィラポーン氏
「トレーニングでは、オークマテクノの技術者から機械の操作などを教えていただきました。当社のタイ人スタッフに機械の使い方を分かりやすく説明してもらったことで、スタッフはオークマの工作機械を完璧に使いこなすことができるようになりました」
オークマの『サーモフレンドリーコンセプト』
旋盤、マシニングセンタなどのオークマの工作機械には、独自の知能化技術『サーモフリーコンセプト』が取り入れられています。
機械や加工物は「機械周辺の温度変化」「機械から発生する熱」「加工により発生する熱」の影響を受け、加工精度が大きく変化します。
『サーモフレンドリーコンセプト』は、″温度変化を受け入れる″という独自の考え方により、熱変位を正確にコントロールし、一般的な工場環境で高精度加工を実現します。
熱変位のコントロールには、多数個取り加工における寸法精度の向上や工具の補正回数の削減など、様々なメリットがあります。
以下に紹介する工作機械にも、この『サーモフリーコンセプト』が適用されています。
同社が導入した加工機械(一部)
5面加工門形マシニングセンタ MCR-A5CII
<製品概要>
◻︎ 軸移動量:(最大)X=6,700 Y=3,100 Z=800mm
◻︎ 有効門幅:2,650mm
◻︎ 主軸回転速度:4,000min-1
◻︎ 十分な剛性を持ち、重切削に応える門形構造
◻︎ 精度寿命の長いクロスレール昇降案内面
◻︎ ころがり案内方式のテーブルガイドを搭載し、
スムーズで正確な位置決めを実現
◻︎ 1段取りで多面加工が可能な、主軸ヘッド交換装置 等
▲最大長さ6.5mの素材も積載可能な大形加工機
▲最大50本の投入が可能なマガジンは、工具を自動交換することができる
立形マシニングセンタ GENOS M560-V-e
<製品概要>
◻︎ オークマのベストセラー機『MB-Vシリーズ』と同一の門形構造を採用
◻︎ 高速加工と高精度加工を実現
◻︎ 標準機能のHiカットPro機能により部品加工時のコーナー形状、
円弧形状に適応した速度制御・加速度制御が可能
◻︎ サーモフレンドリーコンセプトによる、暖機運転時間の短縮・
加工再開時の寸法修正の負担軽減 等
▲熱変位を均等にする機械構造(サーモフレンドリーコンセプト)により、素直な熱変形を実現
横形1サドル旋盤 GENOS L250Ⅱ-e
<製品概要>
◻︎ コンパクト・高速動作で生産性アップ
◻︎ 設置幅1,400mmの高剛性構造が、強力切削時の負荷を支える
◻︎ V8、V12刃物台を用意
ø32mmまでのボーリングバーが取り付け可能
◻︎ 機械前面から軸中心まで260mm
主軸への寄り付きがよく、オペレーターの作業負担を軽減
◻︎ 機械の高さ:1,620mmと低く、他の機械や作業者の様子が把握しやすい
◻︎ 切粉排出口を従来機比較で1.8倍に拡大 等
▲高精度で安定した加工と高速加工を実現する、1サドルCNC旋盤『GENOS L250II-e』
コンパクトで旋削に特化し、量産に適したグローバルモデル
▲V8タレットによる自動加工、汎用性の高い3爪チャック
太田MDが語る、オークマの工作機械の操作性
太田MDは、当社機の使い勝手を以下のように評価しています。
「操作性については、大変わかりやすく、要求通りの加工ができます。当社のタイ人スタッフも大変使いやすいと話していました。機械導入後、作業時間が大幅に短縮され、コスト削減が図られています」
「今後も、オークマ製の工作機械を使って、様々な製品加工を行なっていきます。その際には、タイに拠点があり、優秀な技術者がいるオークマさんから、技術的なことはもちろん、加工についてのアドバイスもいただけると思っています。今後とも宜しくお願い致します」
▲同社の主要製品群(左から鉄骨、鉄骨、ダクト部材)
Tokyo Enesys(Thailand)Co., Ltd.
92mu 6,Bang na-Trat Road,Thakham Sub-district,Bang Pakong District, Chachoengsao 24130 Thailand
2020年4月設立
従業員数90名
太田 智久 Tomohisa Ota
Managing Director
1995年 株式会社 東京エネシス 入社
東京電力鹿島火力発電所にて、10年の間、機械設備のメンテナンス工事を行う。
その後、ブルガリアやメキシコの発電所にメーカ指導員として派遣されるなど、日本国内外で活躍。
2016年 TES Practicum Co.,Ltd. (MD)として就任
2020年 会社名をTokyo Enesys (Thailand) Co.,Ltd.に変更し、現在に至る。
東京電力鹿島火力発電所にて、10年の間、機械設備のメンテナンス工事を行う。
その後、ブルガリアやメキシコの発電所にメーカ指導員として派遣されるなど、日本国内外で活躍。
2016年 TES Practicum Co.,Ltd. (MD)として就任
2020年 会社名をTokyo Enesys (Thailand) Co.,Ltd.に変更し、現在に至る。