公益財団法人 東京都中小企業振興公社・国際事業課(Tokyo SME Support Center 以下、Tokyo SME)では、東京都内の中小企業の海外展開支援を行なっている。
支援の一つとして海外展示会出展支援があり、11月20日(水)~23日(土)の4日間に渡り開催された「METALEX 2019」には、都内の中小企業14社が合同出展した。
Tokyo SME 国際事業課の佐谷友邦主任に、同社の支援内容や今回の出展についてお話を伺った。
Tokyo SMEでは、自社製品を海外に展開したいと考えている東京都の中小企業に対し、海外展開の支援を行っている。
具体的には、海外への販路開拓や海外企業との業務連携(生産委託や技術連携等)に関するマッチング支援を実施している。支援企業1社につきグローバルナビゲーターと呼ばれる大手商社・メーカーの企業OBが担当として付く。
このグローバルナビゲーターが支援企業に対して、商社をマッチングしたり、企業の要望を聞いてそれに合うような企業を探してマッチングさせていく。こうした支援を2年間行なっていく。
Tokyo SMEでは、年間8つの海外展示会に出展・出展支援している。
2019年度タイでは「Manufacturing Expo」、「METALEX」、「Medical Fair Thailand」の3つ。
その他、インドネシア、ベトナム、ドバイなどの展示会にも参加する。
展示会ごとに募集をかけ、約10社を選定して東京パビリオンとして出展している。
また、ただ出展するだけでなく、タイの場合は主催社のReed Tradex(以下、リード社)と連携して、出展企業とローカル企業とのビジネスマッチングも行なっている。
「海外の企業と話す機会を作るのは簡単ではありません。具体的な話に繋がるとは限らなくとも、まず話してお互いを知るというのは大事なことだと考えています。もしかしたら、数年後にビジネスになる可能性もあります。
Tokyo SMEでは、まず第一歩としてのきっかけ作りをしています」(佐谷氏)
タイの工業省管轄の団体に、下請け産業振興協会(タイサブコン)がある。
「今回、同協会にコンタクトし、会員企業を紹介いただけるよう事前に依頼しました。ブースに沢山の方が来ていただけるように色々と試みています」と佐谷氏は話してくれた。
今回の東京パビリオンにはタイの自動車、農業、ロボット、航空機などの産業に貢献できる企業が集結した。
具体的には、FA装置メーカー、農業機械メーカー、ソフトウェア関連など幅広い。
佐谷氏は来場者の反応について、「ある自動車関連のタイ企業が、将来的なリスクヘッジのため、異分野にも関わらず熱心に話を聞いてくれたと出展企業から聞いています。また、タイ政府が推進する『Thailand 4.0』に貢献するような自動化提案も、多くの方に関心を持っていただいています」
最後に、海外展開に課題を持つ企業へ向けてメッセージをいただいた。
「海外に出たいという思いはあっても、躊躇があったり、体制が整わなかったりと様々な課題があると思います。そういった企業様はぜひTokyo SMEにご相談いただき、支援を利用して海外展開への第一歩を踏み出して頂きたい。その一歩を企業様の今後の発展に繋げることが、私たちの喜びです」
・Tokyo SME Support Center 公式サイト
・Tokyo SME Support Center Thailand Branch Office 公式サイト
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