

石油化学や樹脂・ゴム製造の現場では、タンクやリアクター、重合缶の洗浄作業が安全性・生産性の両面で大きな課題となっています。こうした課題に対し、長年の実績を持つスギノマシンは、ウォータージェット技術を活用した高効率なタンク洗浄ソリューションを展開しています。
今回は、タンク洗浄システムの特長とタイ市場における導入メリットについてご紹介します。

Q. なぜタンク洗浄は重要な経営課題なのか?
A. 多くの製造現場では、タンク洗浄工程が依然として人手に依存しており、安全性・生産性の両面で課題を抱えています。
• 作業員がタンク内部に立ち入り、足場を設置したうえで作業を行う必要がある
• 閉鎖空間での作業を伴い、酸欠やガス中毒、転落など、重大事故につながるリスクが高い
• 洗浄作業に長時間を要し、生産効率の低下要因となる
• 樹脂やゴム材料など高粘度材料では洗浄に数日を要し、設備稼働率に影響を与える
Q. なぜ今、自動化が求められているのか?
A. 従来は人件費の低さにより人手作業が維持されてきましたが、現在はその前提が変化しつつあります。
• 人件費上昇により、手作業のコスト優位性が縮小
• 中国・韓国では事故リスクへの対応として自動化が標準化

スギノマシンは1970年代より石油化学業界向けにタンク洗浄装置を提供しており、高圧ポンプからノズル、制御システムまでを一貫して自社開発しています。コア技術であるウォータージェット技術を基盤に、タンク・リアクター・重合缶など多様な設備に対応する洗浄ソリューションを提供しています。
【主な特長】
✅クローズドシステムと高圧水洗浄により、ガス置換不要で安全かつ短時間に付着物を効率除去
✅ランスパイプと3Dノズルがタンク内に入り、3次元回転しながら高圧水で全体を自動洗浄
✅作業員のタンク内立ち入りを不要にし、労働災害リスクを低減
✅外部操作による自動化で、作業時間短縮と効率向上を実現
✅各国の防爆規制に対応可能な設計
樹脂やゴムなどの高粘度材料に対しては、高圧ウォータージェットによる洗浄が有効です。手作業では対応が困難であった付着物を効率的に除去し、洗浄品質と作業効率の両立に貢献します。
タンク洗浄システムは、現場の運用方法や洗浄頻度に応じて最適な構成を選定することが重要です。
常設形洗浄装置:リアクターのマンホールに常設する洗浄装置で、操作は遠隔自動制御により全工程無人化可能
移動形洗浄装置:洗浄装置をリアクターまで移動してマンホールに設置するタイプで、自動搬送式・台車搬送式・ホイスト式など、建屋や用途に応じて選択可能
| タイプ | 特長 | メリット |
| 常設形 | タンクごとに装置を設置 | 有毒ガスの排出作業が不要で稼働効率が高い |
| 移動形 | 複数タンクを1台で対応 | 初期投資を抑えやすい |
【主なラインナップ】
■コンパクトランス(常設形)


■自動式スライドランス(移動形)

システムの導入においては、現場の状況を詳しく把握したうえでのカスタマイズ要素が重要です。
タンクの形状やサイズ、設置条件を丁寧に確認し、洗浄範囲を事前にシミュレーションします。さらに、水が届きにくい箇所を考慮したノズル設計など最適なパッケージ提案を行うことで、複雑な内部構造を持つタンクでも高品質な洗浄を実現します。
タイでは現在もタンク洗浄の多くが人手で行われていますが、人件費上昇や労働安全意識の高まり、生産性向上の要求増加により、自動化の導入が今後必要になってきます。
特に以下の業種での活用が有望です。
• 石油化学メーカー
• 樹脂原料メーカー(PVC・ABSなど)
• ゴム製品メーカー
• 医療用ゴム手袋メーカー
洗浄頻度が高い現場ほど投資回収が早く、設備更新のタイミングでの導入が効果的です。