
生産設備や治具設計の現場では、設計工数の増加やCAD操作の複雑化に悩む企業も少なくありません。
特に設備設計は、部品点数が多く設計変更も頻繁に発生します。そのため、CADの操作性や処理速度は、設計工数や開発スピードに直結する要素といえます。
こうした背景から、設備設計・治具設計に特化した3D CADとしてタイエスコープがおすすめしているのが「IRONCAD(アイアンキャド)」です。
IRONCADは、構想設計を効率化する設計思想を持つ3D CADです。多くのCADでは、【2Dスケッチ作成⇒拘束設定⇒3D形状生成】という手順で設計を進めます。
一方、IRONCADでは、3D形状を直接配置しながら設計を進めるトップダウン設計が可能です。
画面内の3Dパーツライブラリから基本形状をドラッグ&ドロップで配置でき、その後に寸法や形状を調整する設計フローが採用されています。

この方法により、
・設備レイアウトの検討
・構造検討
・コンセプト設計
を短時間で進めることが可能になります。
IRONCADの特徴的な機能の一つが「TriBall(トライボール)」です。TriBallは、3D空間内で部品の配置や調整を行うための操作ツールで、移動/回転/コピー/配列…といった作業を直感的に行うことができます。
一般的なCADではアセンブリ拘束の設定など複数の操作が必要になりますが、TriBallを使うことで部品配置の作業ステップを大幅に削減できます。

装置設計では、「パーツの位置調整」「レイアウト変更」「機構検討」といった作業が頻繁に発生するため、こうした操作効率の高さが設計工数削減につながります。
設備設計ではアセンブリデータが非常に大きくなる傾向があります。
一般的な設備データでは
2Dデータ:約30MB 以上
3Dデータ:約500MB以上
になるケースも珍しくありません。
IRONCADでは表示データを最適化することで、大規模アセンブリでも軽快に動作する設計環境を実現しています。

そのため
・高性能ワークステーションが不要
・一般的なPCでも快適に動作
といったメリットがあります。
同じ設計データでも、他CADで制作したSTEPデータ(378,790KB)に対し、IRONCADのネイティブデータ(iCalendar File)は223,108KBまで軽量化されています。そのため、大規模データでも約7~10秒程度で開くことが可能です。

設備設計では、客先や協力会社から異なる形式のCADデータを受け取るケースが多くあります。
IRONCADは、多くのCAD形式に対応しており、異なるCAD環境とのデータ連携もスムーズです。標準対応形式およびオプション対応形式は以下の通りです。
【IRONCAD データ互換対応形式】
■標準対応形式(STANDARD)
| カテゴリ | 対応形式 |
| 3D CADデータ | Parasolid(x_t / xmt_txt)、ACIS(sat)、STEP(stp / step)、IGES(igs / iges)、CATIA V4(model) |
| 2D CADデータ | DXF、DWG、DWT |
| 3Dモデルデータ | OBJ、3DS、SKP、STL、WRL |
| 点群・計測データ | PTS、PTX、XYZ |
| その他3Dデータ | RAW、SCN、COB、SLA、TMD |
| 画像・動画出力 | PDF、AVI、MP4、GIF、BMP、EPS、JPG、PNG、TIF、TGA、HDR、EXR など |
■オプション対応形式(IC-TRANS)
| カテゴリ | 対応形式 |
| 他CADデータ読み込み | CATIA V5、Creo(Pro/E)、SolidWorks、Inventor、NX、JT、Solid Edge、Rhinoceros、IFC |
| 他CADデータ書き出し | CATIA V5 |
これにより、
・他CADデータの再設計
・設計データの流用
・設計資産の有効活用
が簡単に行えるため、顧客やプロジェクトごとにCADソフトウェアが異なっても、余計なコストを投資せずに設備設計の仕事を増やしていくことができます。
IRONCADには拡張機能としてロボットシミュレーションソフト「icROBOSim」を追加することができます。
この機能では
• ロボット可動範囲の確認
• 動作検証
• 周辺設備との干渉確認
などをCAD上で行うことが可能です。
設計とシミュレーションを同一環境で実施できるため、設計変更時の手戻りを減らすことにもつながります。
設備設計とロボット動作検証を同一環境で行えるCADはまだ多くなく、生産設備設計の効率化において大きなメリットになります。
私はこれまで約14年間、治具や装置設計に携わってきました。IRONCADを実際に操作して感じたのは、エンジニアの作業フローをよく理解したCADであるという点です。
特に構想設計では
• まず配置して検討する
• 試しながら設計する
という作業が多くあります。
IRONCADは同じ画面上に、複数の別部品を作成でき、拘束を使用せずにアセンブリ化できるため、構想設計プロセスに適しており、思考を止めずに設計を進められる操作性が特徴です。
また、拡張機能としてロボットシミュレーションソフトを利用できる点を踏まえると、装置設計向けCADとして非常にコストパフォーマンスの高いソフトウェアといえるでしょう。
タイエスコープでは2025年3月よりIRONCADの取り扱いを開始しました。現在、製品デモやトライアル版のご案内を積極的に行っています。
タイで設備設計の効率化を検討されている企業様は、ぜひ一度ストレスの少ないIRONCADの操作性を体験してみてください。

▲左:タイエスコープ 清水 右:クリエイティブマシン 池田氏

THAI ESCORP LTD.
清水 美香 Mika Shimizu
Manager & Sales Engineer / Welding Division

株式会社クリエイティブマシン
池田 彬光 Akimitsu Ikeda
西日本営業グループ/国際営業グループ