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自動車部品の調達倉庫における在庫管理精度と業務効率を両立!
タイでの在庫管理システム導入事例
02/12/2025
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サムライアジア編集部

自動車用ロック機構やドアハンドルなどを製造し、世界のホンダに部品を供給するミネベアアクセスソリューションズ(タイ)(Minebea AccessSolutions Thai Ltd./以下、MAS)では、2024年に調達倉庫向けの在庫管理システムを導入した。
開発を担ったのは、製造業の業務効率化を支援するトーマステックだ。自社開発の在庫管理システム「PEGASUS(ペガサス)」をベースに、ミネベアの基幹システム「AS400」と連動させた仕組みを構築し、倉庫業務の効率化と管理精度の向上を実現した。



属人化していた倉庫業務、Excel手入力からの脱却

▲MASの調達倉庫

従来、MASの調達倉庫では、入出庫情報や在庫数をExcelで管理していた。ラベルもメーカーごとに異なり、バーコードやQRコードを活用できない状況だった。

「倉庫のどこに何があるかは、担当者にしかわからないことも多く、特にコロナ禍では人員が限られて調達が滞ることもありました」(MAS森川氏)

この属人化を解消し、在庫情報を共有できる環境を整えることが導入の大きな目的だった。

現場での課題としては、
▲手入力作業によるミス
▲担当者ごとの管理ルールの違い
▲ラベルフォーマットのばらつき 
などがあった。


現場目線での提案、双方のチームワークでスムーズに導入

「現場の目線で一緒に柔軟に考えてくれる姿勢が、トーマステックの決め手でした。打ち合わせでは、倉庫スタッフが実際に使う場面を想定して細部を確認し、改善を重ねていきました。テスト運用期間を通して見えてきた、ラベルへの製品写真の組み込み(ラベル貼り間違い防止)や、固定式とモバイル式のプリンタ併用などは、現場目線での使いやすさを重視して取り入れています」(MAS森川氏)


▲左:固定式ラベルプリンタ 右:モバイル式ラベルプリンタ


「導入過程では、両社の日本人同士・タイ人同士でそれぞれ密にコミュニケーションをとれたことが非常に大きかったです。現場の課題をその場で共有し、改善案をすぐ検討できたことで、6ヵ月という短期間でのスムーズな導入につながりました。森川様をはじめ、ミネベア側の皆さんが現場の実情を率直に伝えてくださったのも大きな助けでした」(トーマステック野崎氏)


データ連動と可視化で在庫管理精度が向上

導入後は、ハンディスキャナを用いて入出庫情報をデータ化。ミネベアミツミグループの既存基幹システムと連携させることで、入荷予定や製造現場への払い出しをリアルタイムに把握できるようになった。



「現在はシステム上の在庫と実在庫がほぼ一致しています。倉庫の“見える化”が進み、正確な情報を皆で共有可能になりました。デジタル化により、これまで手が回らなかったKAIZEN活動に取り組む余力が生まれました」(MAS森川氏)


【在庫管理システム導入効果】
✔ 手入力業務の削減
✔ 在庫管理の精度向上
✔ 担当者依存(属人化)からの脱却


▲ハンディスキャナを活用した調達倉庫での在庫管理


導入実績を踏まえ、他工程への展開も準備中

調達倉庫での運用が安定した今、MASでは鋳造や樹脂成型など他工程へもPEGASUSシステムの展開を検討中だ。調達倉庫と仕掛在庫の一元管理を進め、在庫削減や輸送費削減・梱包資材削減といったKAIZEN活動にもつなげていく。
タイで実績を積み、将来的にはインドネシアやベトナムへの展開も検討していくという。



▲左から、ミネベアアクセスソリューションズ(タイ)森川氏、トーマステック野崎氏


Minebea AccessSolutions (Thailand) Ltd.
森川 洋哉 Hiroya Morikawa
Managing Director / Factory Manager

TOMAS TECH CO., LTD.
野崎 涼 Ryo Nozaki
CEO

【取材協力】
Minebea AccessSolutions (Thailand) Ltd.

自動車のドアハンドル、ロック機構、ミラー、センサー等を製造し、世界各国の四輪・二輪メーカーに部品を供給している。
生産拠点はグローバル15ヵ国 ・29拠点に展開中。



タイで在庫管理システムなど生産管理システムの導入に関心をお持ちの方は、下記フォームよりお問い合わせください。

JP
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