

2016年にタイでスタートしたTOYODA製工作機械のオーバーホール(OH)事業。
特に剛性の高さで評価の高いTOYODAの円筒研削盤等は、きちんとメンテナンスしていれば15年以上使えるが、オーバーホールにより、さらに寿命を15年以上も延ばすことができるという。
バーンパコンにあるJTEKT(ジェイテクト)タイランド内のTMSEA OH工場で、黒田 正幹(くろだ まさみ)GMと小妻 達朗(こずま たつろう)サービスアドバイザーに話を伺った。
2021年も、コロナ禍による経済の先行きが不透明なタイ。
新しい工作機械を導入する余裕はなくても、オーバーホールをすることにより、新品に近い状態になるという。
「古くても使い慣れた機械で作業したいという要望が多々あり、使い慣れた機械は、新品には、変えられない価値がある。」と語る黒田GMは、オーバーホールのメリットを以下のように挙げた。
① 新台に対して6割程度の費用、短納期で新品同様になる。
② レトロフイットにてNC装置、付帯機器を最新化し、付加価値を持たせ古い機械を最新鋭機にし、機械の生産性向上を計る
③ オーバーホールで交換した部品には、6ヵ月のメーカー保証期間が適用
④ 再設置からアフターサービスまで、新台と同じように行なう
オーバーホールの期間は1台あたり2ヵ月ほどかかるが、TMSEAならではの取り組みとして、OHする機械を所有している会社、工場の設備保全のスタッフをOHの現場に招いている。
「TMSEAのOHスタッフと一緒に作業を行なう事により、機械内部の詳細まで理解する事ができ、機械保全のプロフェッショナルとして、スキルアップが可能です。(技術指導を施している小妻氏)」
このOHのプログラムにより、自社だけにとらわれず、保全に関わるJTEKTグループ全体のタイ人スタッフのレベルアップ、人材の育成に貢献したいと黒田GMと小妻氏は語った。
TMSEAのオーバーホールでは、研削盤、マシニングセンタなどの他にも、スピンドル単体などのOHも行なう。(空調クリーンルームにて)
また、OHといえば工作機械を元の新品に近い状態まで「復元」するものだが、小妻氏達は「改善」の提案を行なう。
例えば、グループ商品である油気圧機器やクーラントタンクをレトロフィットする事で、省エネ性や機器能力upを提案する。
また、全体カバー化、改造にて安全性、操作性、保全性の向上にもつながる。
「老朽化したTOYODAの工作機械は、積極的に引き取って分解、修理、新品の性能に復元し、こちらもまた長く使うことができるリビルト機として、タイの顧客に使っていただきたい。(小妻氏)」
「生産ラインを止めないように、新台、リビルト機のレンタル機を準備し、数台ずつ入れ替えてOHするよう提案しています。また、こんな時期だからこそ機械をオーバーホールして、将来の攻勢に備えてはいかがでしょうか。(黒田GM)」
タイ
Tel: +66(0)2-361-8250-1
野沢 Nozawa
Mobile: +66(0)81-907-3036
Email: nozawa@toyoda-tmsea.com
インドネシア
Tel: +62(0)21-8261-5471
中川 Nakagawa
Mobile: +62(0)811-910-5256
Email: kenichi.nakagawa@jtekt.co.id
ベトナム/
シンガポール/
マレーシア/フィリピン
野沢 Nozawa
Mobile: +66(0)81-907-3036
Email: nozawa@toyoda-tmsea.com