
トルクレンチについて
製造業に携わる方にとって、「トルクレンチ」と聞いて、すぐにその形状を思い浮かべることは難しいことではないでしょう。しかし、実際の機能・用途について、正確に答えられる方は少ないのではないでしょうか?
今回は、“締める”ことにおいて重要な「トルクレンチ」について説明・紹介させていただきます。
トルクレンチとは、「レンチ」の名称通り、ボルト、ナットなどを締め付ける際に使用する工具のことです。ただ、それだけですと「モンキーレンチやスパナと変わらない」となってしまいます。頭に付けられた「トルク」がポイントとなります。
トルク(torque)とは、ボルトやナットを締めたり緩めたりする際の回転力(回すための力、ねじりの強さ)を意味し、力学上は〔トルク(T)=長さ(L)×力(F)〕と定義されています。
ボルトには適切なトルク値があり、ボルトの種類や使用する場所、目的に応じてトルク値が規定されているのです。トルク値が低い(トルク不足)場合、振動や熱などの外的要因により、ボルトが緩んでしまいます。逆に必要以上に強く締めてしまう(オーバートルク)と、ボルトや締め付けた箇所(部品)の破損につながります。
どちらも重大な事故につながる原因となるので、「トルクレンチ」を使った適切なトルク管理が必要となるのです。
以上のようにトルクレンチには、ボルトやナットなどを規定のトルクで締め付ける作業用と、すでに締め付けられたボルトなどのトルク値を計測する測定用としての用途に大別できます。
トルクレンチの種類
次にトルクレンチの種類について紹介します。
ここでは、代表的な2つの形(型)をピックアップして説明します。
プリセット(プレセット)形
プレセット形トルクレンチ あらかじめ設定したトルク値に達すると、音と感触(ショック)で知らせるトルクレンチ。シグナル式トルクレンチと呼ばれることもあります。 ラチェットヘッド、モンキヘッド、スパナ形などがあります。
直読式トルクレンチとも言われ、あらかじめ設定したトルク値に達すると、音と表示で知らせるトルクレンチ。測定したトルク値をデジタル表示します。ラチェットヘッドタイプ、ドライバータイプ、アダプタータイプなどがあります。 また、あらかじめ設定したトルク値に達すると自動でストップする電動タイプもあります。
