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【導入事例:東芳工業タイ】ターンキーシステムで工場の機械をトータルコーディネート①自動旋盤 編
25/02/2021
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サムライアジア編集部

機械・工具の専門商社である山善タイランドは、『ターンキーシステム』というコンセプトの下、旋盤やマシニングセンタなどの工作機械に加えて、チップコンベヤやミストコレクターなどの周辺機器、そしてアフターサービスや顧客工場スタッフのトレーニングまでを一貫して行なうトータルソリューションを提案している。
(ターンキーシステム:一般的には、鍵を回すだけで全ての装置が稼働し、目的とする結果が得られるシステムのこと)

本稿では、『ターンキーシステム』のタイでの導入事例を、①自動旋盤編、②マシニングセンタ編に分けて紹介する。

取材に協力いただいたのは、創業25周年を迎えた日系エアコン真鍮部品製造メーカー「東芳工業タイ」だ。

下記が、同社の旋盤業務における「ターンキーシステム」を構築するために導入した製品群となる。


CITIZEN(シチズン)CincomとCITIZENミヤノの自動旋盤を使い分け。機械周辺の設備を整え、生産効率アップさせる

東芳工業タイでは、長さ3mある棒状の真鍮を自動旋盤で削り、ディストリビュータ(分流器)、フレアナットといったエアコン部品を24時間稼働で生産している。

山善タイランドが納品した、自動旋盤を中心としたパッケージ構成は、以下の通りだ。


① 自動旋盤

工場では、真鍮の径(太さ)によってCitizen社2ブランドの自動旋盤を使い分けている。

▲CITIZEN シンコム A20

▲CITIZEN ミヤノ BNA42

CITIZEN シンコム・・・B16-E-V/A20-3F7
CITIZENミヤノ・・・BNC42C7/BNA42S2/BND51SY

BNC42C7は、東芳工業タイで使われている主力のNC旋盤だ。
同機は8角タレットで片側加工ができる。

BNA42C7とA20-3F7は1台で後加工も可能。
これは省人化にも繋がるが、東芳工業タイでは人員を減らすのではなく、生産性向上を目的として導入された。

山善タイランドの大倉 正嗣(おおくら まさし)マネージャーは「自動とはいえ、複雑な機械は扱いが難しく、エンジニアの腕が必要となります。しかし、東芳工業タイのスタッフはしっかり使いこなしています」と感心する。


② バーフィーダー

アルプスツール・・・X-20ZCII /ASR RX51Ev

バーフィーダーは、東芳工業タイの生産工程で欠かせない機械のひとつだ。
材料の棒材を自動で加工機へ送り出す装置。
アルプスツール製バーフィーダーは、日本でトップシェアを誇り、「安定した送り出し」を実現している。


③ チップコンベヤ

白山・・・スクレーパー式チップコンベヤ
モアテック・・・スクレーパー式チップコンベヤ

切粉を自動で運び出す装置。自動旋盤によって切粉の大きさが変わるため、それぞれ要件に合ったものが選定された。


④ 盤クーラー

アピステ
制御盤用クーラーで、除熱に使用。機械の制御盤は故障すると修理に時間と費用を要する。
東芳工業タイは、制御盤がある機械全てにこれを導入している。


⑤ ミストコレクター

アピステ
東芳工業タイは、常時クーラントオイルを使用しているが、ミストコレクターを設置しているので工場内の油汚れは非常に少ない。作業環境と作業員の安全・健康に配慮している。


⑥ 自動消火器

工作機械の中に組み込まれており、万が一出火した場合には、自動で消火される。

東芳工業タイの津田 直樹(つだ なおき)MDはリスクマネジメントを徹底しており、火災対策が行き届いた工場設計になっている。

「保全意識が低い工場では、火災対策は真っ先にコストカットの対象になります。しかし、自動消火器があることで工場全体への延焼を防ぐことができます。焼けた機械の修理には時間もお金もかかりますので、被害を最小限に抑えるために火災対策は重要です。東芳工業タイは、保全意識がとても高いと感じます。(大倉マネージャー)」


⑦ 油

モレスコ
クーラントオイルとして使用。ピーク時には1ヵ月で10t以上使われるという。


東芳工業タイ・鈴木工場長が語る、山善タイランドの「ターンキーシステム」の素晴らしさ

「本社・東芳工業の中村 丈晴(なかむら たけはる)代表取締役は『機械を120%使いなさい』といつも言っています。工場を24時間フル稼働させると必ず不具合が生じますが、山善タイランドのエンジニアさんは土日でも、すぐに来てくれます。(鈴木工場長)」

日系の商社として、自社でアフターセールス部門を持ち、50人のタイ人スタッフを抱えている山善タイランドのレスポンスは非常に早い。

また、シチズンの工作機械の全ラインナップを持っている山善タイランドに相談すれば、ショールームのテスト機で、実際に試作品を作ってみることも可能だ。

例えば、シチズン シンコム製の工作機械は日本の本社では使われていない。津田MDは実物の性能を自分の目で確認し、購入を即決したという。

システムの構築だけなく、消耗品の補充やメンテナンスなど、アフターサービスもワンストップで行なう山善タイランドの「ターンキーシステム」は、その評判が広がり導入の相談が増加している。

▲津田MD(中央)、鈴木工場長(左)、大倉マネージャー(右)

協力:東芳工業タイ/TOHO INDUSTRY (THAILAND) CO., LTD.

津田 直樹 NAOKI TSUDA / Managing Director
1950年4月生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒。
1974年、丸紅(株)非鉄金属部に入社。
その後、アメリカ、イギリス勤務を経て、
2003年、丸紅インド会社社長に就任した。
丸紅時代の取引先社長に請われ、
2015年10月にToho Indsutry (Thailand) Co., Ltd.に入社。

鈴木 順一 JUNICHI SUZUKI / Factory Manager
1950年8月生まれ。
1974年、丸紅(株)軽金属部に入社。
2016年、丸紅時代の同期だった津田MDに誘われ、
Toho Indsutry (Thailand) Co., Ltd. 工場長に就任。


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