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タイでの樹脂切削加工事例【ガラス入りPTFE】
シティプラタイランドが提案する複合加工機を活用した高精度樹脂加工
29/10/2025
佐々木 謙治のアバター画像
佐々木 謙治Managing Director

樹脂は、金属に比べて環境要因に左右されやすい繊細な素材です。加えて、樹脂の精密切削加工は「加工機械」「加工技術」「環境条件」など、様々な要素を考慮して部品に適した加工手法を用いることが大切です。

シティプラタイランドでは、約120種類以上もの樹脂材料を取り扱っております。それらの加工はこれまで培ってきた樹脂にまつわるノウハウを活かしながら、各樹脂材が持つ特性を考慮した工夫を部品ごとに施しています。


樹脂加工 切削 シティプラタイランド
▲シティプラタイランドの樹脂材在庫 一例

今回は、シティプラタイランドの樹脂切削加工について、具体的な事例を交えながらご紹介いたします。


日本を代表する樹脂加工のトップシェアメーカー シティプラスチック


親会社の株式会社シティプラスチックは、広島県に本社を構える日本で業界最大規模の設備を保有するプラスチック精密切削メーカーです。 大型マシニングセンタ、同時5軸加工機、複合旋盤など、最先端の機械を小型から大型まで約70台以上取り揃えることで、複雑な形状や高精度加工の短納期化を可能にしています。
広島県(敷地面積35,000㎡・延床面積約13,000㎡)・島根県(敷地面積6,000㎡・延床面積約3,200㎡)・熊本県(約400㎡)に製造拠点があり、半導体関連や医療機器、産業用ロボットなどの幅広い分野の機械部品を製造しております。



▲シティプラスチック広島工場の空撮



▲シティプラスチック広島工場の設備一例


樹脂材料の特性にあわせた適切な加工と環境管理

一般的に樹脂は、環境に敏感でわずかな温度やクランプの力で寸法が変化しやすいと言われています。そのため、日常的に工場内の温度管理(24〜25℃)を徹底し、温度変化による膨張やひずみを防いでいます。

また、加工治具の選定も重要です。金属製の治具では締め付けによって材料が変形する可能性があるため、条件によっては樹脂製の治具を自作し、負荷を最小限に抑える工夫をしています。
樹脂によっては、例えばノギスでの測定時にかかる力によって寸法が変わってしまったり、クーラント液がかかることによって変形する可能性もあります。穴あけ加工では、設計寸法よりわずかに大きく開けるなど、素材特性に応じた調整も欠かせません。


樹脂加工 切削 シティプラタイランド
▲ノギスを用いた加工部品の測定


樹脂の特性を考慮した加工法を採用!ガラス入りテフロンの事例


加工や扱いが難しい樹脂の1つとしてPTFE(テフロン)が挙げられます。耐熱性・耐薬品性・低摩擦性を兼ね備えた高機能樹脂であり、医療機器や半導体装置など高精度が求められる業種で需要が高い材料です。
テフロンにガラス繊維を加えた「ガラス入りテフロン」は強度や剛性がさらに高まり、より過酷な環境での用途に適応します。
しかし、切削中の負荷で欠けやすくなるため、適切な工具選定と工程管理が必要になります。


複合加工機 樹脂加工
▲加工前のガラス入りPTFE


ミーリング加工と旋盤加工を段取り替えなしで行う

複合加工機 樹脂加工 マザックタイ
▲旋盤加工(左)ミーリング加工(右)をMAZAKの複合加工機INTEGREXでワンストップで行う


“欠けやすさ”を考慮しながらトライアンドエラーを繰り返した後に最適解として辿り着いた結果が、複合加工機を用いた同時加工でした。旋盤加工とミーリング加工を一度の段取りで連続して行い、精度の安定化と加工時間短縮の両立を実現しています。加工中の段取り替えを極力なくすことで精度の安定化を図っています。お客様が他社で断られて弊社に相談を持ち込むような難易度の高い加工部品の場合、5軸加工機を用いるケースが多いです。



▲シティプラタイランドが保有するMAZAKの複合加工機INTEGREX


高精度加工の秘訣は現場オペレーターや仕上げスタッフの育成

高精度な加工機械の活用のみならず、それらを扱うスタッフの教育にも力をいれています。
弊社のオペレーターは、基本的にCAD / CAMを用いた図面作成が行え、図面ごとに適切な工具や治具の選定も行える知識レベルの人材がそろっています。加えて、営業や経理などの直接的には製造に関わらないスタッフも図面の読み取りが全員できる教育体制を整えています。

また、機械加工後の最後の手作業による仕上げ加工も重要な工程の1つです。仕上げ加工専門のスタッフが在籍しており、機械では行えない繊細なバリ取りなどの工程を担っています。



▲ 手作業によるバリ取りの仕上げ作業


日本では部品ごとに図面があることが当然ですが、タイでは「これ(現物)と同じものが欲しい」「こういうものはできないか」といった図面なしでの相談も多くあります。そういった現物持ち込みの相談にも、試行錯誤を繰り返しながら柔軟に対応しています。

「他社で断られて加工に困っている」「タイでの調達が困難」といった樹脂部品にまつわる課題は、ぜひシティプラタイランドにご相談ください。


▲左からマザックタイランド岩井GM、シティプラタイランド佐々木MD


City Pla (Thailand) Co.,Ltd.
佐々木 謙治 Kenji Sasaki
Managing Director

MAZAK (THAILAND) CO., LTD.
岩井 裕次郎 Yujiroh Iwai 
General Manager

▶【導入事例】マザックの複合加工機が他社にできない樹脂切削加工の要に|シティプラタイランド



JP
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