
製造プロセスにおいて、「高精度」と「高速応答」は欠かせない要素だ。正確で素早い計測が可能な計測機器は、あらゆる業種から需要を集めている。 日本電計タイランドは、タイにおける小野測器の正規販売代理店として、タイ国内向け販売とアフターサービスに対応している。 本稿では、同製品の機能と特長についてご紹介する。

アドバンストタコメーター「FT-2500」は、回転数測定を簡単かつ高精度に行うための革新的な製品でだ。回転軸へ直接アクセスできない状況でも測定可能で、高度な FFT(高速フーリエ変換)技術により、音・振動・磁場変化から回転数を演算する。 マイクロホン・騒音計・加速度センサーなどから得られる複雑な波形信号を解析し、回転数に対応する周波数成分を高精度で抽出可能だ。
製造プロセスにおいて発生するわずかな誤差が品質やコストに大きな影響を及ぼす可能性がある。中でも見落とされがちな要因が、実際の稼働中に機械やワークに発生する「振動」だ。
こうした振動に関する詳細な情報を正確に把握できる計測機器は、単なる周辺機器ではなく、生産性・安全性、そして製品品質に直接影響を与える重要なツールと言える。
主な特長
・高精度かつ高速応答
デジタル計測技術により、急激な回転変化にも追従し、高精度で回転数を測定可能。モーター・エンジン、その他高精度測定が求められる装置に最適。
・多様な入力信号に対応
磁気モニタータイプ・パルス信号タイプなど、さまざまなセンサーと接続可能。柔軟な運用を実現する。
・視認性の高いディスプレイ
デジタル表示で測定値を明瞭に確認でき、設定操作も直感的。準備時間を短縮し、作業効率を向上する。
・産業用途に耐える高い信頼性
日本国内基準の高い品質管理で製造され、長時間運転や厳しい環境下でも高い精度を維持する。
対象物に反射シールを貼り付ける必要がなく、内部に設置されたモーターなどの回転数も簡単に測定可能だ。新開発アルゴリズムにより、定常回転から加減速のある回転まで幅広く対応する。
アドバンストタコメーター「FT-2500」は、幅広いな業界で活用されている。
以下は「生産ライン」「品質検査」「予防保全」で実際に導入されている代表例だ。
■極細シャフトを持つDCモーターの回転数測定
反射シールを貼れないほど細い軸にも非接触で測定可能。小型ファンなどの品質検査に最適。

■電流センサーを用いたDCモーターの回転数測定
自動車部品に多いDCモーターは、極性数に応じたパルス状の電流波形を示す。Current Probe Sensor の信号を FT-2500 に入力することで、正確な回転数を取得できる。

■加速度センサーによるコンプレッサー回転数測定
冷蔵庫・自動販売機・空調機など、回転軸に直接アクセスできない機器でも測定可能。

■マイクや振動センサーを使ったエンジン回転数測定
ピストン運動による音や振動を解析し、エンジン回転数を非接触で測定。エンジンルームが閉じられている場合にも有効である。

このように、小野測器のアドバンストタコメーター「FT-2500」は、研究開発や高精度な品質検査に最適な計測ツールである。