
生産設備や省力化設備、治具や部品を設計から製作までの一貫体制で手掛ける長井技研タイランド。同社の強みは、お客様の要望に寄り添い、どんな試練にも挑戦する姿勢で解決へと導く技術力だ。
今回は、長井技研タイランドが手がけた製作実績についてご紹介する。
事例1)刃物部品
■ クライアント:日系メーカー
■ 納品物 :製造装置に使用している特注刃物
■ 材料 :ステンレス
【依頼内容】
日本で製作し、長年使用していた製造装置の一部である鎌型の「特殊刃物」が破損。設備機械メーカーが同機種の生産を中止したことで、部品が手に入らなくなってしまった。手元には図面もなく、破損した現物のみ。これを再現して同じ部品を製作して欲しい。
【長井技研の対応内容】
角材の状態からステンレスを理想の角度に曲げるのは技術、時間、コストを要することから、角材ではなく、板材から切削するという方法を提案。しかしゼロからのオリジナル形状のため、経験をお金で買う覚悟で発注前にサンプルを製作。そのサンプルを提出したところ、品質や機能にも問題がなく、採用。さらに作り方を根本的に変えたことで、過剰設計を簡易化。熟練の技が必要とされていた構造を再現性がある仕様に改良。手間や負担を最小限に押さえ、できるだけ短納期での追加発注の対応もできるように。
▲特注刃物イメージ
同案件で顧客からの信頼を得たことで、別案件の発注も受けることになる。
事例2)搬送用コンベヤ
■ クライアント:日系メーカー
■ 発注物 :プラスチック容器運搬用特注コンベヤ
【依頼内容】
プラスチック容器を運送するための、ベルトコンベヤを製作して欲しい。現在使用しているものはメンテナンス性が悪いため新調したい。
【長井技研の対応内容】
ゴム製のベルトは伸びたり縮んだりを繰り返すため、劣化しやすい。独自設計のベルトを交換しやすい仕様に改良。顧客から導入後の評価も高く、増産も決定している。
▲特注ベルトコンベアイメージ
既製品にないカスタム品を最適解で提案
同案件は商社からの相談がきっかけだった。
「図面がない」「フルオーダーメード」などの条件は一筋縄ではいかないことが多く、商社担当者も頭を悩ませたという。そんな時に、カスタマイズオーダーを得意とする長井技研に白羽の矢が立った。
長井さんに相談して、顔を見合わせながら、先ずサンプルを製作していただきました。
本来の製造方法とはおそらく違うであろう別の方法で加工生成してもらい、納品までに至ることができました。言うまでもなく、クライアントさんからは感謝の言葉を頂いております。それがきっかけでまた別口の注文も受け、納品後も問題なくご使用いただいています。
長井技研タイランドは、既存品のみならずお客様の困りごとや課題難題に親身に寄り添い「こうしたい」という要望を「カタチ」にする。与えられた条件や情報から、最適な構造や素材のアレンジを提案。顧客が持つ完成物のイメージにできるだけ近くなるよう、密なコミュニケーションを大切にしている。仕様書や図面での依頼はもちろん、図面がない状態での現物からの立ち上げにも対応できる技術力を兼ね備えている。