製造業において、硬さ試験は材料の使用特性や製造特性を評価するための重要なプロセスの一つとされています。特に、高い強度が求められる産業分野ではマイクロビッカース微小硬さ試験機は重要な役割を果たします。
電子部品の製造から材料研究に至るまで、幅広い用途で使用されており、過度な加重や大型の装置を使用することなく、材料特性に関する正確な情報を得ることができます。
今回は、フューチュアテック(FUTURE-TECH)製の マイクロビッカース微小硬さ試験機「FM-Xシリーズ」の特長についてご紹介いたします。
株式会社フューチュアテックは、金属用硬さ試験機および関連機器のメーカーとして1995年に設立されました。フューチュアテックの製品は、世界35ヵ国以上で販売されています。
硬さ試験機はフューチュアテックの主力製品の一つであり、高機能なシステムと迅速な試験性能を備えているため、多くの製造業界から高い信頼を得ています。
マイクロビッカース微小硬さ試験機「FM-Xシリーズ」は、小型ながらも多様な試験方式に対応可能な装置であり、HV・HK・HBS・HBW・Kc の5つのモードでの測定が可能です。
操作はタッチパネルによって制御されており、ユーザーのニーズに応じてカラーフィルターを変更することができます。低倍率から高倍率まで幅広い倍率で試験片の測定に対応しています。
FM-Xシリーズは、従来よりもさらに多機能に進化したモデルであり、本体には傾斜型タレットカメラが標準搭載されています。これにより、試料への接触リスクや損傷の可能性を低減しています。
カメラは2000万画素(20メガピクセル)の高解像度を誇り、滑らかで反応の良いタッチパネルを備え、快適な操作が可能です。また、PCとの接続を通じて測定データを直接転送できるため、作業者による記録ミスを防ぐことができます。
FM-Xシリーズは以下の3つのモデルに分類されます。
・FM-X(重量式):従来の重量方式を採用
・FM-LX(ロードセル式):より広範囲かつ高精度な測定が可能
・FM-XR / FM-LX(重量式 / ロードセル式):PCやタブレットによる表示画面を備え、自動圧痕読み取り機能を搭載
「ARGO」は最新バージョンのソフトウェアであり、読取精度向上と操作の簡素化を目的に設計されています。
ソフトウェアの機能
・セットポイント/プロファイル機能により、あらかじめ設定された条件に従って自動測定ができるため、従来よりもさらに簡単かつ便利に操作が可能。
・設定に時間をかけることなく、高い読み取り精度を実現。試料に黒ずみや凹凸があっても前処理をあまり施すことなく測定が可能。
・ユーザー権限を制限することで、安全性の高いデータ管理を実現。
・画像、PDF、Excel など、ユーザーのニーズに応じてさまざまな形式でのデータエクスポートが可能。
4つのメイン画面に分かれたわかりやすい表示画面も備えています。
画面①:試験結果、D1&D2の値、硬さの他スケールへの換算結果などを表示
画面②:最新の測定結果をリスト形式で表示
画面③:各種機能のアイコン表示により、直感的で分かりやすい操作が可能
画面④:リアルタイム映像と保存画像の表示画面
高解像度カメラの採用により、ユーザーは圧痕や従来機では読み取りが困難だった凹凸のある表面までも鮮明に確認でき、より正確な測定が可能となります。
菱光社タイランドには、タイ人と日本人のエンジニアが在籍しています。タイでもアフターサービスを含めて万全なサポートが可能です。