米沢工機(タイランド)では、生産ラインの最適化を支援する3Dロボットシミュレーターをタイ国内向けに提供しています。
本記事では、3D CAD「IRONCAD」の拡張機能「icROBOSim(ロボシム)」を活用し、生産ラインの課題を可視化・改善する方法について、クリエイティブマシン社の池田氏とともにご紹介します。
IRONCAD(アイアンキャド)は、米国で開発された3D CADソフトウェアです。
家電製品などの製品設計だけでなく、工場の専用設備や生産ライン、FA、治具などの設計にも対応しています。特に、他社にはない生産ラインの構想設計に強みがあり、複雑なライン構成や変更にも柔軟に対応できるのが特長です。
日本では約6,000ライセンスの販売実績があり、昨今では、タイを中心とした東南アジア諸国にも導入が拡大しています。
日本および東南アジア地域における販売および技術サポートは、クリエイティブマシン社が総代理店として担当し、導入支援から教育・運用サポートまで、現場に寄り添ったサービスを提供しています。
ロボシムは、製造現場の複雑なニーズに応えるため、実用性・拡張性・操作性に優れた機能を備えています。
従来のロボットシミュレーションでは、ロボットごとに個別のティーチングが必要で工数がかかります。複数メーカーのロボットが混在する現場では、異なるソフトを使い分ける必要があり、統一したシミュレーションの構築が困難です。さらに、既存ソフトは操作が複雑で、メーカー間の統合や実際の生産ラインに近い再現が難しいという課題があります。
ロボシムは、複数メーカーのロボットを1つの環境で統合・制御できるのが特長です。生産ラインの設計・検証・最適化を効率化し、導入効果を事前に“見える化”できるツールとして、多くの企業に採用されています。
「製造業では、自動化や省人化、設計精度の向上が重要課題となっています。ロボットのティーチング作業の負担軽減や、効率的なシミュレーション運用が求められる中、IRONCADはCAD機能を超えたシミュレーターとして、現場改善を担うエンジニアを支援します。『どこにロボットを配置し、何を自動化すべきか』といった課題に、3Dで答えを導けるツールです」(クリエイティブマシン池田氏)
✔ 約290機種の産業用ロボットに対応
主要メーカーに対応し、AGV(無人搬送車)やロボットハンドなどの周辺機器も含めて動作確認が可能。ユーザーの要望に応じて新機種も随時追加され、ほぼ全メーカー・機種に対応できます。
✔ 直感的な操作性
専門知識がなくても、視覚的な操作で動作を定義可能。複数メーカーのロボットが混在するラインでも、一括でシミュレーション可能です。
✔ 干渉・衝突の検証も簡単に可視化
ロボット同士や周辺設備との干渉・衝突を3D空間で事前に確認でき、ライン設計段階でのミスや事故のリスクを軽減します。
✔ 他社CADデータとの高い互換性
他社製CADファイルの読み込みにも対応しており、既存の3Dデータを無駄にせず、そのまま活用できるため、導入のハードルも低く抑えられます。
このように、ロボシムは単なるCAD機能の一部ではなく、 【実践的なロボットシミュレーション専用ソフト】として、導入する価値のある高機能ツールです。
「ロボシムは、クリエイティブマシン独自開発のソフトウエアです。設計検討、現場スタッフの研修、手作業工程の自動化検討など、幅広い用途で活用できます。ラインテスト用データ作成や現場検証、“この作業をどう自動化するか”といった逆シミュレーションなどにも活用可能で汎用性の高さが特長です」(クリエイティブマシン池田氏)
ロボシムの機能を含むIRONCADソフトウエアは、30日間の無料体験版もご用意しております。
【取材協力】株式会社 クリエイティブマシン